小山駅西口から祇園城通りを歩いて約8分、エックス橋(城山町歩道橋)の手前左側に「御菓子司 橘屋」さんが見えてきます。
お店の前にある「思川とうふ」と書かれた、大きなむらさき色の日除けのれんに目が惹かれます。
「思川とうふ」はお豆腐屋さんのお豆腐ではなくて、豆乳を使って作ったヘルシーな和菓子の名前なんですよ。
市外からいらした方が通りかかったら、一見「和菓子屋さんでお豆腐も販売しているのかなぁ?」と思われるかもしれませんね。
知り合いから教えてもらう前は、私もそんなふうに思っていました。
だからお店の前を通るたびにとっても気になっていたのです。
どんなお菓子があるのか楽しみに思いながら橘屋菓子店さんを訪問しました。
穏やかでにこやかなオーナー様の奥様の対応がすてきです
店内に入ると緑色ののれんの奥から、オーナー様の奥様が穏やかな笑顔で出てきて迎えてくれました

外からの光と照明でとても明るくきれいな店内です。
清潔で床にもほこり一つない気持ちのいい、そして落ち着いた雰囲気の店内でした。
お菓子の種類も多く魅力的な印象を受けました。

オーナー様の奥様が終始にこやかに対応をしてくださるので、お菓子の特徴を聞いたりしなながらじっくりとお菓子を選ぶことができるお店です♪
橘屋菓子店さんならではのお菓子は自宅用にも贈答用にもぴったり
ガラスケースの中には、橘屋菓子店さん独自のこちらのお菓子が箱詰めされていました。





自家製の煉羊羹(ねりようかん)もガラスケースの上にありました。

レジ横のガラスケースにもおまんじゅうがたくさんあります♪

一つ一つにこだわりを持って作られたお菓子は絶品!
私はお菓子が好きなので、いろいろ食べてみたくなってしまいました。
とても迷いながらもこちらのお菓子を選んで購入して、自宅に持ち帰りさっそく食べてみました。

どら焼き
厚すぎないきめの細かい皮に包まれたこしあんの中に、時折あずきの粒が入っています。
食感に変化があって大きすぎないサイズがとても私好みでした。
田舎まんじゅう
皮が素朴な固さでシナモンがほどよくかかっていて、中のさつまいもペーストも柔らかすぎなくておいしいです。
栗まん
しっとりした白あんの中に栗のダイスカットが入っていて手軽に食べられるおまんじゅうです。
和風パイ
皮には少ししょっぱい風味があり、表現できない特徴的な柔らかさで、中の白あんのおいしさをひき立てているように感じられました。
栗
まん丸い形につつまれた白あんはきめが細かくて、中に入った丸ごと1個の栗は、味付けをしていない子どもの頃に茹でて食べた栗の味がしました。
観晃梅
梅のお菓子は酸っぱさを一番に感じてしまうんだろうなと思っていました。
食べてみたら皮の内側にほんのりピンク色の梅あんと、中に種ありの酸っぱくない梅が入っていました。
いい意味で裏切られて、初めて私の好きな味の梅のお菓子に巡り会えました。

金の焼きモンブラン、金の抹茶のモンブラン
皮に焼栗ペーストと抹茶入焼栗ペーストが練り込まれていてしっとり、中に丸ごと1ついれられた甘すぎない栗の甘露煮のおいしさがより感じられました。

草餅あん入
草餅の香りが感じられるもっちりとした皮と、しっとり甘さ控えめのこしあんがおいしいです。
私の一押しは「高菜まんじゅう」です!
高菜のおまんじゅうは珍しいので、どのように商品化されたのかオーナー様の奥様にお話をお聞きしました。
高菜まんじゅうは完成するまでにとても試行錯誤されたそうです。
高菜はあんこのようにまとまらないため、生地に包むことがとても難しかったそう。
高菜を包むのに合う皮の生地の配合を見極めることにも時間がかかったんだとか。
その後、機械で生産することがより良いとわかった後には、機械の設計製造業者さんと何度も細かい点を検討し、やっと生産が可能になったそうです。
その「高菜まんじゅう」と、ごまと正油(しょうゆ)を使った「ごま正油まんじゅう」も食べてみました。

高菜まんじゅうを切ってみたら、高菜が細かく刻んでぎっしり入っていますが、ほどよくほぐれていました。
包むのは本当に難しい感じがします。
高菜には、ほのかな甘みとしょっぱさがあります。
皮にもほのかな甘みがあって、柔らかい生地です。
皮と高菜がすごく良い組み合わせになっていて、甘くないおまんじゅうとしてのおいしさがしっかり存在しています。
高菜は一般的にお焼きに入っていますが、皮が固めで高菜の味そのものなので、私は橘屋菓子店さんの「高菜まんじゅう」の方が好みです。
とてもおいしくてサイズも小さめなので、いくつでも食べられちゃいます。
ごま正油まんじゅう
ごまの香りが皮とあんに感じられます。
でもくどくない味でおいしいです。
どちらも、ぜひ多くの方に食べていただきたいおまんじゅうです♪
橘屋菓子店さんのお菓子はこれはどんな味なんだろうと、次から次へと食べてみたくなるお菓子でした。
慶弔菓子にも対応されています
入り口の右側にはお祝いのお赤飯や紅白餅の見本が並べられていました。



お祝いのお赤飯がこんなにきれいなお重と箱に入っていたら、よろこびの気持ちもより大きく感じられることでしょうね。
紅白のお餅を見ると、私は幸せでよろこびいっぱいなそんな気持ちが湧いてきます。
おいしい物でお祝いをする習慣って、あらためていいことだなと思いました。


弔事用のおまんじゅうの見本もありました。
おせんべい、チョコ菓子などの販売もされています
その他のお煎餅やチョコ菓子などの販売品も左側の棚にあります。

お煎餅はガラスケースの上にもありました。
どら焼きや日持ちするおまんじゅうなどを好みで選んで詰め合わせにして、贈答用として差し上げてもとても喜ばれると思います。

また、年末には「道の駅 思川」でのし餅の販売もされるそうです。
つきたてのお餅はおいしそうですね。
道の駅で探してみてくださいね。

お店の中にも、のり餅の切り餅がありました。
和菓子や甘いものが大好きな私でも、一度にいろいろ食べると甘さで口の中がいっぱいになってしまい、続けて食べることはできないんです。
でも橘屋菓子店さんのお菓子は、それぞれの甘さに工夫がされていて「このお菓子はどんな味なんだろう?」と、ついつい次から次へと食べてみたくなるお菓子でした。
橘屋菓子店さんは今のオーナー様が創業から3代目という老舗の和菓子屋さんです。
伝統を守りつつ新しいお菓子への取り組みにも妥協せず、一つ一つにとてもこだわりを持って作られているという感想をもちました。
おいしい和菓子をつくるという、作り手の方とお店としての真剣さが伝わってくる気がします。
たくさんの方にぜひ一度訪れていただきたい和菓子屋さんです。
御菓子司 橘屋
住所:栃木県小山市中央町2-1-11
アクセス:JR宇都宮線・水戸線・両毛線「小山駅」から徒歩約8分、車約2分
TEL:0285-22-0636
営業時間:9:00-18:00
定休日:火曜日