『小江戸とちぎ きものの日』とは、(一社)全日本きもの振興会が11月15日を「きものの日」と定めていることから、同時期の休日に江戸情緒漂うとちぎを着物で街歩きすることで「着物の似合う街とちぎ」をアピールすることを目的とし、令和元年(2019)年6月15日に制定されたそうです。
横山郷土館にて着付け
令和5年は11月19日に行われました。5回目の実施となります。雲ひとつない、青空の快晴で、絶好の着物日和でした。
横山郷土館にて、予約連絡をしていた八重桜の会さんに着付けていただきました。
当日パスポート1,000円と着物レンタル・着付け代の3,300円を現金でお支払い。
パスポートを所持していることで、遊覧船や人力車、抹茶などの無料利用をはじめ、協力店からのプレゼントや割引サービスが受けられました。1,000円以上の価値ありです。
着物のレンタル・着付けをしてくださったのは、八重桜の会さんでした。スタッフにお話をうかがったところ、着物レンタル・着付けは月・木曜日以外であれば、予約をして平日利用可能とのこと。
手ぶらで参加できますので、気軽に着物を着ることができます。レンタルと着付けを含めて3,300円。また利用したいです。
今回のきものの日は、どんな人が参加されているかしらと周りをちらちら見てみました。七五三ということもあり、ご家族で着付けをされていた地元の方やシニア世代の方々、お友達やご夫婦で古き良き時代をしのぶ方など。
また国内外からこのイベントに参加された方もいました。何かの用事のついで、というわけでなく、純粋にきものの日とちぎに参加するためにいらしたとのことです。びっくりです。
横山資料館の中庭にて、着物姿で撮影しました。ごらんのとおり、着物で撮影しますと、横山郷土館の景観としっくりなじみますね。いい感じです。
ぜひ、みなさんもきものをお召しになって、小江戸とちぎを体験してください。おひとり様でも、とっても楽しいですよ。
遊覧船待合処にて抹茶をいただきました
着付けを済ませ、どこへ行こう?
・・・パスポートを一読し、掲載されていた蔵の街遊覧船の待合処の「抹茶で一服」を利用することにしました。
お抹茶を注文。スタッフのみなさんの、着物姿でお茶をたてているお姿がステキでした。
蔵の街遊覧船に乗船
抹茶をいただいた後、遊覧船に乗船しました。乗船料は通常1,000円。
ですが、今回はクーポンで利用できました。
船頭さんのお話によると、この巴波川はかつて流れがはやく、渦を巻いていた川だったそうです。この川が江戸とつながり、栃木の文化の発展につながったのだと思いを馳せていました。この遊覧船には、著名人も多く乗船されており、有数の観光スポットです。ご存知の方も多いのではないでしょうか。
乗船しているみなさんも着物姿。川沿いの観光客からカメラを向けられた回数が多かったです。なんだか緊張しました。
船上からは、ご高齢の方が、川の鯉に餌をあげている小さい子に優しく声をかけほほえんでいる姿を見かけました。
街歩きをしていると、地元の方々からは、この街を心から愛しているのだなと感じる場面がたくさんあります。そして、この街を訪れる人に自然な優しさをくれるのです。
よい街だなと感じます。
高校生による着物姿フォトサービス
カメラマンは栃木工業高校写真部の生徒さん達。今年の写真甲子園では本選にすすみ、みごと「敢闘賞」を受賞!(きものの日当日パスポートより)
若き凄腕カメラマンによるステキな写真を撮影していただきました。古き良き時代にタイムスリップしたかのような一枚が撮れました。さすがです!
写真ができあがるまで20分程度かかるとのこと・・・何か軽く食べましょうか・・・。
大通りを歩き出してすぐの場所にありました。各種メディアに取り上げられている有名和菓子店の冨士屋さんです。
老舗和菓子店「冨士屋」の小倉アイス
お店にある紹介文によると、冨士屋は昭和9年創業の老舗和菓子店とのこと。
創業以来の看板商品「志゛まんやき」は、代々当主のみが作ることを許される粒あんが人気の秘密です。
そしてもうひとつの人気商品が「小倉アイス」とのことで、今回は小倉アイスをいただくことにしました。パスポートを利用して、350円のものを320円で購入。ペイペイが使えました。
休日は店舗のベンチやテーブルがお客さんでにぎわう名店です。
店員さんから小倉アイスを受け取りました。小豆本来の風味を活かしているあんがとてもおいしい。当主の心意気をしみじみ感じながらいただきます。
くどすぎない甘さに癒される街の名物です。ソフトクリームにもあんこが入っていて、若干色がついているのが冨士屋さん流。ぜひ食べてみてください。
大通り、山車会館周辺の様子です。車の通りも多く、にぎわっていました。
北蔵にて、きものの噺講演会が行われました。こちらも参加特典のひとつでしたので、参加することにしました。さすが、蔵の街とちぎの名にふさわしい、白壁の美しい蔵です。
お話くださったのは、落語家・作家である桂右女助(かつら うめすけ)さん。きものにまつわる楽しいお話を聞きました。落語のおもしろさを発見してしまいました。
栃木市は、川で木材を運んでいたことから、文化の交流があったことを肌で感じることができる街だと知りました。
和装の皆様がステキで、とても眺めがよかったです。
歳をとることも結構楽しいことなんだと希望が感じられた一日でした。
第5回 小江戸とちぎ きものの日
場所:栃木県栃木市倭町
開催日時:2023年11月19日㈰ 10:30~15:00